いらっしゃいませ。うつ丸出し高学歴うつ釈迦です。
うつの初期症状はわかりづらいものです。熱が出たり喉が痛くなったりと風邪のように明確な発症ラインが無いうつ病。
うつっぽいなと自覚していても「そんなことないよ」「甘えじゃない?」などと余計つらい事を言われたくなくて、何も出来ずつらい日々を垂れ流すことは多いはず。そうして処置が遅れて限界を迎え、社会からはみ出していく我らうつ戦士。
これ以上悲劇の同胞が増えないために、うつの初期症状について正しい知識を身につけていただきたい。
目次
これってうつ?うつ病の初期症状とは
うつの初期症状は単に落ち込んでいたり気分が不調な人とそんなに違いがないように見える。しかし釈迦は、そこには確かな差があるように思う。
一番の違いは、気分が塞ぐ時間が長いことだ。以下にあげるような事が1日の大半を閉める諸君は気をつけて欲しい。
何が自分にとって大切かわからなくなる
自分の好きなもの、大切なものが何なのかわからなくなってくる。それどころか、何もかも嫌になってくる。アニメや漫画を見ていても、好き!という気持ちよりもただ何かを消化している気持ち。
言うなれば絶望の中の無。楽しいことがあると笑ったりもするが、基本的に心は死んでいる。
人生が楽しくなくなる
好きなものや大切なものがわからなくなっている時点で予想出来ると思うが、人生が楽しくなくなる。
虚しさに心を埋められたような、心がブラックホールになってしまったような、虚無感を感じる。何となく何もかもが信じられなくて壁を感じるようになる。何をしても、つらく苦しい気持ちが離れない。
また、何も感じずに日々のルーティンを、「言われるがまま求められるがまま」こなし続ける人もいる。つらいことが当たり前の状態で、日常を止めることは許されないと思っているタイプだ。
このタイプはつらさを乗り越えるために自らの感覚をシャットアウトして日常をこなすため、他者からは異常がないように見える。しかしある日突然ぶっ倒れて体も動かせなくなるのがこのタイプだ。
1日の大半が不安や焦りになる
外に遊びに行くアクティブうつだろうと、引きこもり型の非アクティブうつだろうと、どちらにしろ何をしても不安と焦りが付きまとうようになる。
人は誰しも不安になるものだが、健康な時は解決や希望へと心の舵をとることが出来る。しかしうつ初期の場合はそうはいかない。不安解決の方法は思いつかない。それどころか、「解決」という意識が全くない。
ただただ不安の中にいて、焦りもがくことしか出来ないのだ。
現実逃避の時間が多くなる
楽しい空想も、恐怖の想像も、どちらも脳内でのみ起こること。現実逃避に変わりはないだろう。これはうつ病の核だと、釈迦は思っている。
うつ病とは、今今の現実ではないところに意識を奪われる病気だ。
家で寝ていても、会社で感じた人間関係の恐怖がありありと湧き上がってきて眠れない。家の布団にいるのに、会社で嫌な事をされている状態。
休日にアニメを見ていても、自分は社会的に無能だという自責の念が消えず楽しめない。アニメを見ているようで、自分のダメさばかり見ている。
現実で何をしていようとも、意識は常に苦しみである。意識に逃げ場や自己肯定のない状態。まさしくこれがうつの入り口であり、本質でもあると言えるだろう。
友人や家族からはどう見える?
うつ病の初期症状は、友人や家族など、身近な人物からはどう見えるのだろうか。
イライラするようになった
うつ病初期の人は、今まででは気にしなかったような小さなことでもイライラするようになる。
何も知らない友人や家族からは不機嫌でワガママな、ロクでもない人になったように見えるだろう。その結果理解を得られずに、うつ病がさらに進行することは少なくない。
小さなことでも気にして思い悩む
うつになると、自分の手が及ばないことに対して強い葛藤を抱くようになる。
思い通りにならないことにばかり意識が向くため、小さなことでも気にして思い悩むのだ。
周りの人からは、クヨクヨと悩みたがる性格に変わってしまったように見えるだろう。離れて行く人も励ます人も出てくる。
ポジティブな人間は、うつ初期の人間が強く悩んで苦しんでいる事を「小さい事だよ気にすんな」と励ましてしまうこともあるだろう。この場合うつ初期は、さらに傷つき本格的なうつ病へと進行していくパターンも多いので要注意だ。
返事をしない・無視する
うつ初期の人間は余裕がない。どこにいても何をしていても、頭の中では不安と苦しみが大音量でエンドレスリピートされている。
うつ初期とは意識が不安と苦しみでいっぱいになるものである。ストレージがいっぱいのPCにそれ以上ファイルを追加出来ないことと一緒で、今ある不安と苦しみ以外の情報は認識も処理も出来ない。
ゆえに今隣にいる同僚や家族が声をかけても無視する形になってしまう。たとえ返事が出来ても最低限だったり、急にキレたり泣いたりする。
大量のタスクが溜まっている状態で、さらにタスクを追加されたら誰だって嫌になる。うつ初期の人間が無視をよくしてしまうのは、こういう仕組みだ。
そしてそれは周囲の人にはわからない。離れていく人や揉め事になることもあるだろう。
もうこの記事にたどり着いた時点で
あなたは多分、立派なうつ初期だ。休みましょう。とにかく頭を、意識を、今目の前にある現実に戻すことが重要だ。
うつになる方の大半は、自分よりも他人の意見やルールに耳を傾けすぎたり、自分を殺しすぎている。
うつになって休むべきは、体よりも、意識。兎にも角にも頭の中を休めるしかない。悩んでいる自分に気付いたら、パッと今目の前の事に集中する。問題を追いかけず、放置する。
無責任になり、人に非難される勇気を持て。
繰り返すが、まずは頭の中だ。頭の中だけだったら、何を考えても誰にもバレない。嫌なことは全て放棄して、頭を空っぽにする時間を、1日10分でも意識的に増やしていこう。
そして、自分を偽ることなく生きられる場を探してみる。うつ病の一番の治療法は、自分を取り戻していくことなのだから。