うつになると色々なことに敏感になります。過敏といってもいいくらい、感性が研ぎ澄まされます。
“痛み”に対して特に。
私たちのような人は、他人にどうしても良い顔をしてしまうんですよね。「いい人」って思われたくて。
そんな私たちが、期待してしまう社会思想があります。
評価経済社会です。
にわか者なりに評価経済とは何か、から調べて考えてみました。
本稿では、評価経済社会の実現に関するハードルについて、貨幣経済の性質を明確にした上でご紹介していきます。
評価経済社会の本質
まず、評価経済社会の本質の確認です。
評価経済社会に進むということは、「お金もちが強く、よりお金もちになる」という貨幣経済社会からの脱却。「評価の良いヒトが、評価の良いモノを提供すれば、お金持ちになる」というルールへの移行と解釈しました。
たとえば、
消費者目線:評価の良い商品は高くなり、悪い商品は安くなる。
生産者目線:評価の良い人物なら仕入れがコストが安くなり、悪い人物なら仕入れコストが高くなる。
→結果、評価の良い人物がお金持ち。です。
評価経済系のサービスと矛盾
VALUというサービスがあります。
話題の人、何か特殊スキルがある人の固有トークンを保有できたり、第三者が売買できるサービスです。
これによって、評価経済的な資金調達、経済圏が実現されることが期待されました。
しかし、第三者取引を可能にし、株のような投機を可能にした段階で、それは評価経済ではなく、貨幣経済のままであるようにみえてしまいます。
先述の例における、”評価”の軸に、「お金が増えるかどうか」という判断が入った瞬間、「本質的に良いモノかどうか」という判断が失われるので、評価経済の原理に反すると思われます。
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投機防止に第三者取引機能を禁ず?
「第三者取引機能の是非」に対しては、判断し兼ねるものと考えています。
第三者取引があり、かつ供給量が限定されるものが、高騰し、投機対象となるので、無限の供給があるものは第三者取引機能があっても高騰せず、投機対象となりません。
つまり、事業家の選択肢は4つです。
1.投機を許す。供給量に上限をつけ、第三者取引を可能にする
2.投機を許さない。供給量に上限をつけ、第三者取引を可能にしない
3.投機を許さない。供給量に上限をつけず、第三者取引を可能にする
4.投機を許さない。供給量に上限をつけず、第三者取引を可能にしない
目的こそ重要
事業を運営するのに、投機可能であるかどうかは、事業の文脈における一部でしかありません。
「事業家がどんな社会を理想とするか」であったり、「事業を行う目的が何か」によって、選択できるのでは、と考えています。
ただ、何かがまだデザインされていないと考えられます。
投機に振り切れば、サービスとしてお金が集まって大きくなるとは思います。
しかし、それは、評価経済ではなく、貨幣経済のままであるはずです。
まとめ
個人的には、社会を維持・成長させるのは投機ではないと思いますので、評価経済的な事業を構築したいなーと思っています。つまり、事業家の選択肢4つのうち、1以外をシステムとして採用し、ちゃんとお金が循環するシステムを考えてみたいです。